床下の湿度、その後
わが家は基礎断熱にしたのですが、これは基礎の内側も屋内空間にするため、基礎コンクリートから出る湿気が1階に抜けてきて大変でした。
基礎から出る湿気は一説によると一日に10リットルと言うから大変です。
現に、かなりパワフルな除湿機を買って使っていたんですが、一日に2,3回は水を捨てる必要があるほど。
エアコンでは湿気を取ろうとすると部屋の温度が下がりすぎてしまうので、新築の家に除湿機は必須だと思いました。
床下にBluetoothでスマホと連携できる温度湿度計を置いてずっと監視していたんですが、夏が終わって少し気温が低くなってくると、湿度が80%を超える日もザラになってきました。
結露は暖かくて湿った空気が冷たいところに触れた時に、含みきれなくなった湿度が水滴になって現れるものなので、この場合は逆パターン。
つまり、冷たくて湿った空気が1階の暖かくて乾いた空気に混ざるので結露の心配は少ないものの、空気中の湿度がこれだけ高いと、やはりカビが心配になってきます。
暑い夏のうちは2階の窓を開けると床下の湿度が一気に下がって、これだけ広い家の床下と2階でも空気は繋がっているんだなあと感心したものですが、夜には窓を閉めざるを得ないし、さらに秋めいて外の空気が肌寒くなってくると日中とはいえ窓を開けるわけには行きません。
このまま湿度マシマシの家でカビだらけ生活を送ることになるのか。
そう諦めかけていた時に、すべてを解決する福音が訪れました。
それは、セントラルヒーティング!
セントラルヒーティングは給湯器で温められた温水を各部屋に配置されたラジエータパネルに送るシステムなのですが、その温水パイプは床下を通るんです。
赤外線カメラで写すと、温水のパイプが熱々になっているのがよく分かります。
このおかげで床下の温度が一気に上がって、相対的に床下の湿度はグーンと下がったんです。
この様子を例の温度計でグラフにしてみたのが次の画像です。
暖房をつける前は昼も夜も暑い日も寒い日もほぼ22度で変わらないんですが(基礎断熱がしっかりと働いています)、9月20日に暖房を使い始めると一気に上昇。
21日は使い勝手がわからなくてレベル7で動かしていたせいで30度を超える事態になってしまいましたが、22日にレベル3に下げると、27度と28度を行ったり来たりするようになりました。
ギザギザしているのは多分、暑くなりすぎたら運転を切って、冷たくなってきたら運転を再開して、間欠運転しているからなんでしょうね。
そして注目の湿度はこちら!
暖房をつける前は、特に外気温が低いと85%近くまで湿度が上昇しています。
ときどき75%近くまで下がっているのは2階の窓を開けたタイミングに一致しています。
雨の日は高くなり、晴れた日には下がり、意外と温度よりも湿度のほうが外気の影響を受けやすいのだと知りました。
注目してほしいのが暖房を使い始めた20日からのグラフ。一気に下がって70%くらいで安定しました。
このぐらいなら全然問題ないし、空気が温められるとどんどんと床上に上がってくるようになるので、床下はさらに乾燥することになりそうです。
暖房をつける前に比べて床下の温度は全然温かいので空気が運び出す水分量も増えるので、ひと冬超えると床下の湿気は、かなり解決しそうな気がしています。
そういう意味では基礎断熱は、床暖房かセントラルヒーティングと相性がいい、どころか、もはや必須の装備なんですね。
温水暖房と基礎断熱は比翼連理。どちらが欠けてもうまくいかないんだろうな、と思いました。
逆に言うと家を建てるタイミングとして一番ふさわしいのは、秋から冬にかけて完成させることなのかもしれません。
新築の一年目に夏から秋にかけての中途半端な季節を過ごすと湿度に悩まされるので、住み始めてすぐに暖房が使えるようにしたほうが、快適に過ごせるような気がしました。
次に建てる時には気をつけようと思います(いつ?)